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2021年11月20日 採用担当

”仕事と育児の両立”実際どうですか?長期育児休暇を取得した男性社員に聞きました。

育児休業取得者(2020年度)の割合は、男性が12.65%、女性が81.6%と男性の取得率が圧倒的に低い傾向にあります。※厚生労働省の「令和2年度雇用均等基本調査」より 

日本において男性が育休を取得するのはまだまだ少数派。そうした中、2021年の7月、当社の資産管理部で部長代行を務める小山貴之が約2か月間の長期育児休暇を取得しました。

なぜ彼は育休を取得しようと思ったのでしょうか。小山と、彼のサポートにあたった細山勝紀にインタビューしました。 

記事を通して、男性が育休を取得するメリットや当社のカルチャーを知っていただけたら幸いです。

◆プロフィール 

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◇ ⼩⼭ 貴之

株式会社エヌアセット 資産管理部 部⻑代⾏(2010年 中途入社

2021年7月から8月までの1か月間、育児休業を取得。

2児の父で育休は2人目誕生時から取得。物件の管理担当者として、不動産オーナー約85人の対応にあたる。具体的には、賃貸物件の管理全般や空室対策を行っている。

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◇ 細⼭ 勝紀

株式会社エヌアセット 資産管理部 部長 (2018年 中途入社)

小山の上司として、仕事と家庭の両立ができるよう調整やサポートを行っている。

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「男は仕事、女は子育て」という価値観にとらわれず、積極的に育児に参加したかった

――小山さんは、今回1か月間育休を取得されましたが、それまで育児には積極的に参加していたんですか? 

小山:いえ、育児に積極的には関わっていませんでした。3年前に長男が生まれた当時は育休を取得せず、いつも通り仕事をして20時、21時に帰宅する生活を送っていましたね。 

――育児に参加しようと思ったきっかけは 

小山:長男が大きくなるにつれて、だんだんと父親の感覚が芽生えてきたんです。おむつを替えたり、ご飯を食べさせたりしているうちに、過ごす時間が多ければ多いほど懐いてくれるのだと実感し、もっと子どもと接したいなと思いました。

こうした流れもあり、2人目の出産時は、絶対に育休を取得しようと考えていました。出産直後の妻にワンオペで2人の子どもの面倒を見てもらうのは大変ですし、“男は仕事、女は子育て”という旧来の価値観には捉われずに、積極的に子育てしたいという思いも自分の中で強まっていたんですよね。

育休を取得できたのは“受け入れてくれそうな雰囲気”が社内にあったから 

――男性社員として、育休を取得することに抵抗はありましたか。

小山:抵抗がなかったと言えば、嘘になりますね。“男は外で働く”という日本の風潮を僕自身は感じていたので。

それでも育休を申請できた一番の理由は、社内の雰囲気的に「育休取ります!」と言って、反対する人はいないんじゃないかと思えたから。代表の宮川も「ええなあ」って言ってくれそうな雰囲気でしたし(笑)。今振り返ると、自分が管理職だから長期で取得できると思えたところは正直ありましたね。

また、部下に対しても“いずれ子どもができたら、同じように育休を取得していいんだよ”というメッセージを伝えたかったという気持ちもあります。

気負うことなく育休を取得できるし、仕事はこうやって引き継げばいいんだよ、という見本を見せたかったというか。  

――育休期間は1か月でしたが、実際は有給休暇を使って2か月ほどお休みされていましたよね。長期で取得しようと思った理由は? 

小山:1、2週間取得したところで、育児の戦力にはならないと思っていたので、できるだけ長く取ろうと。次男が生まれる前日から約2か月間、有給と掛け合わせてお休みをいただきました。これまで育休を長めに取得した人は社内にいなかったのですが、なるべく奥さんの体調が回復するくらいまではサポートしたいと考えたんです。

「育休を取得したい」と聞いたとき、上司としての違和感は全くなかった

――上司である細山さんに育休を取得したいと伝えたとき、どんな反応でしたかまた、そのとき、細山さん自身はどう思われましたか?

小山:「育休取りたいです」と伝えたら、すぐに「いいよ!」と快諾いただきました。

細山:希望を伝えられたとき、違和感は全くなかったですね。期間が思っていたよりも少し長かったくらいで。 

僕の考えとして、育休を取得するのに性別は関係ないと思っていますし、子どもの有無に関わらず、家庭が不安定だと仕事も充実できないと実感しているからです。 

小山さんは、家庭のことも大事に考えた上で仕事をがんばっている人なので、まずは応援したいという気持ちもありました。他の社員たちも、小山さんの案件を代わりに引き受けて、多少の負担はあったかもしれませんが、みんな快く対応していてくれていたと思います。

――長期育休を取得できた背景についてお聞きしたいです。細山さんは、どうして育休を取得できる環境がエヌアセットにあると思われますか。

細山:“社員とその家族を大切にする”という文化が根付いているからだと思います。もし売上重視の会社だとしたら、「1か月も休むなんて…」と思われるケースもあるかもしれないし、そんな雰囲気の会社だったらそもそも言い出しづらいですよね。

エヌアセットは社員にも、この文化が会社の中の1つの大事な考え方として理解されているのではないかと思います。

仕事の引継ぎは、1か月半前から。休暇中は大きな問題もなかった

――育休取得前のお仕事の引継ぎは、どのように行いましたか。 

小山:私の主な仕事は不動産オーナーの対応業務なのですが、全てのオーナーさんの情報や、連絡があった時の対応方法などをまとめた引継ぎシートを作成しました。

私のチームには3人の部下がいるので、それぞれに仕事を振り分けさせてもらいました。

――引継ぎの準備はいつ頃から 

小山:育休に入る1か月半くらい前から準備しましたね。オーナーさんにも育休を取得することを連絡しました。直接お会いした方には、育休の期間とともに「期間中に何かありましたら、気軽に会社に連絡してください」と伝え、お会いできなかったオーナーさんにはお手紙を書いて送りました。 

――お手紙でもお伝えするなど、丁寧に対応したんですね。休暇中に業務対応発生しましたか 

小山:多少はありましたが、特に大きな問題はなく、オーナーさんからの連絡もほぼなかったです。しっかりと引継ぎをしておけば、比較的スムーズに育休を取得できるんだなと実感しました。 

復帰してからは、オーナーさんに「おめでとう」「育休取得できるのはいい会社だね」と言っていただき、嬉しいと同時に、会社に対して何だか誇らしい気分になりました。 

家族とじっくり向き合うことができた2か月間。妻ともフラットに話せるように

――2か月間の休暇中はどのように過ごされていましたか。 

小山:妻には産後2週間くらい体力回復に専念してもらいました。長男とは、一緒に寝て、ご飯を食べて、遊んで・・・2か月間ずっと一緒にいましたね。おかげで奥さんに嫉妬されるぐらい仲良くなりました(笑)。

――それはとても素敵なエピソードですね!あらためて、育休を取得して良かったことは何でしたか

小山:何よりも、じっくり家族と向き合える時間が作れたことです。こんなにずっと一緒にいられる機会はなかなかないな、と。

また、妻との関係性において変化もありました。前は育児について意見を言いたくても「実際自分はやっていないしな」と思って口をつぐんでいましたが、割とフラットに話せるようになりました。

男性社員初、育休後に繰り上げ勤務を申請。復帰後も仕事と子育てを両立 

――育休から復帰してみて、業務上の変化はありましたか。 

小山:復帰後は、8:30~17:30の繰り上げ勤務をし、より効率的に業務を進められるよう、努めています。子育ては夕方からが大変なので、妻からも感謝されています。

これまで、この制度を活用している男性社員がいなかったので、最初はこの制度を使うことに躊躇しましたが、部長に聞いてみたら、あっさり「いいんじゃない?」と言われて。すごく驚きました(笑)。

細山:そんなに驚いていたとは(笑)。会社が制度化しているんですから、大いに活用すればいいと思いますよ。

小山さんはこれまでもきちんと仕事をこなしてきた人なので、勤務時間がズレたところでクオリティが落ちることはないという安心感はありました。繰り上げ勤務は、彼が家庭と両立する目的があっての行動ですから、周囲も納得しているんじゃないかと。

――勤務時間が変わっても業務に支障はないですか。

小山:特に問題ないです。両立ができる社内環境や制度、社内の理解があって、本当にありがたいですね。

細山:エヌアセットは、ワークライフバランスのためのフォローが手厚いですよね。そのベースには、社員への優しさがあるから。

人事制度をしっかり整備して、社員のことを大事にしながら売上向上を目指すスタイルが浸透しているので、みんなが働きやすい。フラットな組織なのも、居心地がいい理由のひとつかもしれません。誰も役職で呼ばないですし、代表のことも「宮川さん」と呼んでいます。僕は中途入社なのですが、こうしたカルチャーがあるからこそ、すぐに馴染めたんじゃないかと。 

小山:そもそも社員に限らず、人に対して全体的に優しい会社ですよね。だからこそ、相手の立場になりすぎて、悩んでしまうこともしばしばありますが……。

社員全員が、オーナー、入居者などすべてのステークホルダーに対して“寄り添う姿勢”なのは、ずっと変わらないんじゃないでしょうか。

育休の取得を考えている方へ……「子どもとの時間を大切にしてほしい」 

――育休取得を検討している方に一言、お願いします! 

小山:男性社員には育休を絶対取ってほしいですね。「今しかない瞬間」を大切に、子どもとの時間をできるだけ多く過ごしてもらいたい。 

もちろん仕事も責任感をもってやっていますが、子どもにとって僕の代わりはいないんですよね。ですから、家族や子どもに対する責任は全うしたいと思っています。

会社員としてどうなのって思われるかもしれませんが、人生、仕事だけじゃない!

ぜひ、みなさんも子どもとの時間を大切にしていただきたいです。

――小山さん、細山さん、ありがとうございました!